平成24年度税制改正において、給与所得者の特定支出控除制度の
改正が行われ、前回の確定申告から新制度での適用が可能になりました。
平成25年分の確定申告ではこの制度を適用した者が約1,600人に
増加したことを国税庁は発表しています。
これまでの適用者が、平成23年分が4人、平成24年分が6人であった
ことから税制改正によりこの制度を適用できるチャンスが大幅に増えた
ということがわかります。
特定支出控除制度とは、給与所得者が業務で必要な研修の費用や
交通費などを自分で負担した場合、給与所得控除に上乗せして給与
収入から控除できるというものです。
平成24年度税制改正の内容を確認しておくと、
1. 給与所得者が負担した特定支出費用の範囲が拡大
2. 適用判定の基準額の見直し
になります。
具体的には、特定支出費用の拡大は、
従来の ① 通勤費、② 転居費、③ 研修費、④ 資格取得費、
⑤ 帰宅旅費から
④ 資格取得費の範囲が拡大され、平成24年分以前には認められてい
なかった弁護士、公認会計士、税理士等の資格を取得するための費用
も対象になりました。
さらに、⑥ 勤務必要経費として、職務に必要な書籍、新聞、勤務場所
で着用する衣服費、交際費が加えられました。
支出額は65万円が上限になります。
ただし、特定支出費用が職務の遂行に直接必要なものであることを
勤務先に証明してもらう必要があります。
国税庁のホームページに所定の様式がありますので、その様式へ
必要事項を記入し領収証を添付し勤務先に証明してもらいます。
また、適用判定の基準額の見直しは、
自分で負担した特定支出費用の額が給与所得控除額を超える必要が
ありましたが、1/2相当額(給与収入金額が1,500万円を超える場合は
125万円)を超えれば適用できるようになりました。
たとえば、年収400万円の場合、特定支出費用が67万円を超えれば
適用ができるのです。改正前であれば134万円を超える必要があった
のですからハードルは低くなっています。
平成26年分の確定申告で、特定支出控除を適用できるか検討して
みる価値はあります。
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